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Q1.場面緘黙児は特別支援学級に在籍させるべきでしょうか?
(5歳半女児の保護者の質問)

 5歳半の娘は学校のトイレに行きたがりません。このことは、場面緘黙と関係あるのでしょうか。学校では一日中我慢して、トイレに行くのを嫌がります。 以前は自宅のトイレにしか行きませんでしたが、徐々に親戚(おばや祖父母など)の家のトイレにも行けるようになりました。

 現在はレストランやハンバーガーショップのトイレも行けますが、学校のトイレは無理なようです。これはどういうことなのでしょう? また、娘は学校の休み時間に他の子どもたちと話しますが、大人に対しては話しません。そのため、娘は特別支援学級に在籍しています。 学力面に問題がない場合でも、より少人数の教室で必要な配慮を得るためには、場面緘黙の子どもは特別支援学級に在籍させるべきなのでしょうか?




 (エリザ・シポンブラム博士の回答)

 まず場面緘黙以外に大きな問題がない限り、場面緘黙の子どもを特別支援学級に在籍させたり、「情緒的に障害がある(emotionally disturbed)」というレッテルを貼ることに、私は断固として反対です。(下記訳者注参照 )場面緘黙の子ども達を特別学級に入れて、そのレッテルを貼ることは、間違いなく危険な方法で治療の成功とは逆の方向に進ませることになります。 これについては強く主張したく思います!
学校がそうするのは、ただ単に場面緘黙児への適切な対処について知識がないためです。我々はこのような現状を変えようと日々活動しています。 お子さんの学校職員に場面緘黙というのは不安障害の一種であり、不安の観点から取り組む必要があることを知らせる必要があります。一旦、不安の観点から取り組まれると、場面緘黙児は通常学級で上手くやっていけることが多いです。

 お子さんが学校のトイレに行かないことについてですが、これはかなり多くの場面緘黙児に見られることです! 緘黙児たちは、自分からはたらきかけるということに難しさを抱えています。そのため、先生に知らせに行くことができないという場面緘黙児もいます・・・。例えば、用意したメモを使って合図を決めておき、トイレにはそのまま直行できるようにしておくのは、どうでしょうか。これならトイレに行くだけですみます。周りがいろいろ手立てを講じても、トイレに行かない子どももいます。このようなトイレの問題は、年齢が上がるとたいてい変わります。もしも「おもらし」したら、先生や同級生は温かい目では見てくれない・・・赤恥をかくことになると気づくからです。それでも一日中我慢をして、周りがどう手を尽くしても、ひたすら我慢を続ける子どももいます。

(訳者注)特別支援学級への入級については、クラス全体への指導場面で個別支援が必要か、知的障害や自閉症スペクトラム、学習障害などの併存障害の見極めが必要である。日本の教育制度における「情緒障害」と、米国の障害者教育に関する法律IDEAにおける「情緒障害(Emotional Disturbance)」は違いがある。Severe emotional disturbanceの代表的なものとしては統合失調症や行為障害があげられる。