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 SMG~CAN(米国)Q&A

Q6.自傷行為は、場面緘黙の状態の一つでしょうか?
7歳女児の保護者の質問

 現在7歳のR子は、幼稚園だった2年前から場面緘黙です。小1の時にカウンセリングを受けましたが、今年は保険がなくなり、通うことができません。場面緘黙については、先生方にしっかり理解していただいていますし、問題行動として注目はしていませんが、娘には別の問題があるように思います。

 娘は、まつげと眉毛を抜くクセがあります(今は全く毛が残っていません)。本人は「自分でも押さえられない」と言います。エリザ先生はこのような状態についてご存じでしょうか…。自傷行為は、場面緘黙とは異なるように思います。何らかのバランスの悪さを示すようなものなのでしょうか。ご回答どうぞよろしくお願い致します。




 (エリザ・シポンブラム博士の回答)

 娘さんの症状は、抜毛症(トリコチロマニア)という症状です。場面緘黙と同様に、不安の表れの一つです。繰り返し毛を引っ張ったりねじったりして、引き抜いてしまいます。抜毛は、円形斑点、あるいは頭皮全体にあちこちに広がり、まだら模様になります。

 抜毛症の子どもが、まつげや眉毛など顔の毛を抜くことはよくあります。場面緘黙とは別の不安症状であり、場面緘黙の子どもが特定の社会的場面で話さないのと同じように、抜毛症の子どもは自分の毛を抜くのです。抜毛症は強迫性障害(OCD)の症状の一つであり、強迫性障害と同様の方法で治療します。不安障害に詳しい医師やセラピストにかかり、お子さんの強い不安がどこから来るのか、その要因を特定し、お子さんのための対応と治療の計画を立てるのを助けてもらいましょう。




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