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お母様が次に何をすべきかわからず、途方に暮れていらっしゃる様子がひしひしと伝わってきました。正しいアプローチをすれば、娘さんは必ず大きな成果を出し、ゆくゆくは場面緘黙を克服できます。どうぞ安心なさってくださいね。頂いた文面からはお受けになったセラピーの種類は分かりませんが、セラピーには多くの種類があります。
文面に「セラピストに一切話さなかった」とありましたが、セラピーでセラピストと話せるようになることを目標にするのではなく、実生活で子どもを支援することを目指すべきです。
要するに、「緘黙」というのは重度の不安の表れであり、不安を軽減することで、発話はおのずと生じてくるのです。ですので、安心感を感じられるように、話すことに対するプレッシャーを一切取り除き、学校やその他の社会的場面でも楽な気持ちで過ごせるように支援するための様々な手法が必要です。例えば、「脱感作法」はあらゆる場面緘黙児にお勧めできる素晴らしい方法です。学校など不安が生じる場面に、子どもが怖がらないようにしながら、何度も慣らしていく(エクスポージャー)することによって、ゆっくりと安心感が増すようにしていきます。
「社交不安」に理解のあるセラピストを探しましょう。セラピストを紹介してもらうために、地域の小児科に連絡をとるのもいいでしょうし、もしくは、あなたのかかりつけのお医者さんがその地域の方をご存じかもしれません。正しい見方で場面緘黙をとらえて治療した場合、緘黙の予後はかなり明るいということを、どうか頭に留めておいてくださいね。応援しています。
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