かんもくネット SMG~CAN(米国)Q&A  

   
 
Q3.三環系抗うつ剤は、場面緘黙に効果があるというエビデンスはありますか?





 三環系抗うつ剤の効果についてのご質問ですが、場面緘黙やトイレの問題に対する効果を証明した研究結果はありません。ご存知の通り、イミプラミンには抗不安作用があり試してみる価値はありますが、私の経験では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)ほど不安や場面緘黙に効果が得られませんでした。私の経験では、不安が軽減されると夜尿や遺尿が消失するように思います。

 お子さんがお漏らしをしてしまう原因がよくわかりませんが、おそらく場面緘黙の子どもによくあるように、トイレに行きたいと言えず、長い間我慢しすぎたために、トイレに行く感覚がつかめず、タイミングがずれてしまうのではないでしょうか。夜尿の問題ならばやはり行動療法を用いるか、もしくは行動療法とSSRIを併用することによって、不安が軽減され、夜尿がなくなったケースがあります。